投資を考えている人にとって株式投資はとてもメジャーな方法でしょう。投資方法としてはとてもメジャーな反面、初心者が始めるにはややハードルが高く感じます。なぜなら、「専門知識が必要そう」や「親から投資は怖い、またはするなと言われて育った」「チャートなんか読めない」様々な意見があると思います。
億万長者を目指して株式に全財産を突っ込んで破産した。などの話はただのギャンブルですね。
株式投資を始める手順
株式投資を始める前にしておいた方が良いことや、その後の手順をご紹介します。
目標設定
まず、投資の目的を明確にしましょう。資産形成、老後の資金、短期的な利益など、何を目指しているのかを決めることが重要です。
投資目標の設定は、成功への第一歩です。目標設定は、あなたの投資戦略とリスク許容度を決定するための重要な指針となります。
まず、投資目標を決める際の基本的なステップをいくつかご紹介しますね。
- 具体的な金額や達成したい年数を明確にしましょう。例えば、「10年後に1000万円を貯める」といった具合です。
時間軸を考慮する
短期、中期、長期それぞれの目標を設定します。短期は1年以内、中期は1〜5年、長期は5年以上といった感じです。
投資の目的やライフステージに応じて、適切な時間軸を設定することで、効果的かつリスクを管理した投資が可能になります。以下に、時間軸を決める基準をいくつかご紹介します。
目的に応じて時間軸が変わります。例えば:
- 退職資金:長期(20〜30年)
- 住宅購入:中期(5〜10年)
- 旅行や車の購入:短期(1〜3年)
年齢やライフステージも時間軸を決める大きな要因です。
- 若年層(20〜30代):リスクを取る余裕があり、長期的な投資が可能。
- 中年層(40〜50代):中期的な目標が多く、リスクとリターンのバランスを考慮。
- 高年層(60代以上):リタイアメントが近いため、短期的な安全資産へのシフトが必要。
前述のリスク許容度も時間軸を決める際に重要です。
- 高いリスク許容度:長期的な投資が可能で、高リスク・高リターンを狙う。
- 低いリスク許容度:短期的な投資に集中し、リスクを最小限に抑える。
市場の状況や経済の動向も考慮に入れることが重要です。
- 強気市場(ブルマーケット):長期投資が有利。
- 弱気市場(ベアマーケット):短期的なリスク回避が必要。
現在の財務状況も時間軸設定に影響します。
- 安定した収入と高い貯蓄:長期的な投資が可能。
- 不安定な収入や低い貯蓄:短期的な安全資産への投資が適切。
投資経験が豊富な場合、長期的な視点でリスクを取りやすいです。
- 経験豊富:長期的な視点で市場の変動に対応。
- 初心者:短期的な目標から始めて徐々に学び、時間軸を延ばす。
将来の現金の必要性も時間軸を決める際に重要です。
- 近い将来に大きな支出がある場合:短期的な投資。
- 現金の必要性が少ない場合:長期的な投資。
資産の分散投資も時間軸に影響します。
- 多様化されたポートフォリオ:長期的なリスク管理が可能。
- 集中投資:短期的な市場変動に敏感。
これらの基準を考慮して、自分に最適な時間軸を設定することができます。どんな投資でも、計画と忍耐が成功への鍵です。焦らず、自分のペースで進めていきましょう
学習と情報収集
- 株式とは何か:株式がどのように機能し、企業の所有権を表すものであることを理解します。
- 株価の決まり方:需給関係、業績、ニュースなどが株価に与える影響を学びます。
- リスクとリターン:リスクの種類(市場リスク、個別リスク等)と、リスクを取ることで得られるリターンについて理解します。
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- 長期投資 vs 短期投資:それぞれのメリットとデメリットを比較し、自分に合った戦略を選びます。
- 成長株 vs 配当株:成長を期待する株と安定した配当を狙う株の違いを理解します。
- 分散投資:リスクを分散するための方法を学びます。
- 企業の財務諸表:損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の読み方を学びます。
- 主要な財務指標:PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)などの指標を理解します。
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- チャートの読み方:ローソク足や移動平均線など、基本的なチャートの見方を学びます。
- テクニカル指標:RSI(相対力指数)、MACD(移動平均収束拡散法)などの指標を理解します。
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- 経済指標:GDP、失業率、インフレ率などの指標が市場に与える影響を学びます。
- 金融政策:中央銀行の政策金利や量的緩和が株式市場に与える影響を理解します。
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- デモ口座やシミュレーションツールを使って、仮想投資を行い、実際の取引の感覚を掴みます。
- リアルマネーを使って、少額で実際の株式取引を経験します。小さな金額でも、実際のお金を使うことで学べることは多いです。
- 日々のニュースや企業のプレスリリース、業界トレンドなどを継続的に追いかける習慣をつけます。
- 自分の投資目標、リスク許容度、投資期間を明確にし、それに基づいた投資計画を立てます。
- 投資に関するフォーラムやSNSグループに参加し、他の投資家の意見や経験を参考にします。
- 投資の名著や最新の投資理論に関する書籍を読み、知識を深める
これらの準備をしっかりと行うことで、自信を持って株式投資の口座を開設し、成功への第一歩を踏み出すことができます。
リスク許容度を理解する
自分がどの程度のリスクを許容できるかを考えましょう。リスクが大きいほどリターンも大きくなりますが、損失の可能性も高くなります。
リスク許容度を評価するための基準をいくつかご紹介しますね。
- 長期投資(5年以上):時間がかけられる場合、市場の短期的な変動を気にせず、リスクの高い資産(株式など)に投資することが可能です。
- 中期投資(1〜5年):ある程度のリスクを取れるものの、一部は安全資産(債券など)に分散するのが良いでしょう。
- 短期投資(1年未満):リスクをできるだけ抑えた資産(現金や短期債券など)に投資するのが望ましいです。
- 安定した収入と資産:リスクを取る余裕があるため、株式などのリスク資産に投資しやすくなります。
- 不安定な収入や少ない貯蓄:リスクを抑えた投資(債券や定期預金)に集中するのが安全です。
- 豊富な経験:リスクを取ることに対する理解が深いため、高リスク・高リターンの投資に自信を持てます。
- 初心者:まずは低リスクの投資から始め、徐々にリスクを取る資産にシフトするのが賢明です。
- リスクを楽しむタイプ:価格変動に対するストレスが少なく、高リスクの投資を楽しめる傾向があります。
- リスク回避型:価格変動がストレスとなるため、安定したリターンを求める投資に向いています。
- 高いリターンを目指す:目標達成のためにリスクを取りやすく、高リスク資産への投資が適しています。
- 安定した収益を目指す:リスクを抑えた投資(債券やインデックスファンドなど)が適しているでしょう。
- 市場の動向を理解している:市場の変動やリスク要因を理解している場合、リスクの高い投資も安心して取り組めます。
- 市場の理解が浅い:市場の動向が不透明な場合、リスクを抑えた資産への投資が推奨されます。
以上の基準をもとに、自分のリスク許容度を評価してみてください。
口座開設
- 証券会社を選び、投資口座を開設します。手数料、使いやすさ、提供されるツールやリソースを比較して、自分に合った証券会社を見つけましょう。
証券会社を選ぶ際の基準を全てお伝えしますね。
- 売買手数料:株式やETFの売買にかかる手数料。頻繁に取引する場合は、手数料の低い会社を選ぶと良いでしょう。
- 口座管理料:口座維持費がかかるかどうかを確認します。多くのネット証券は無料ですが、伝統的な証券会社では有料の場合があります。
- 入出金手数料:銀行からの入金や出金にかかる手数料。
- 為替手数料:外国株式を取引する際の為替手数料。
- 株式:国内株式、外国株式の取扱範囲。
- 投資信託:取扱っている投資信託の種類と数。
- ETF:取扱っているETFの種類と数。
- 債券:国債、社債などの取扱い。
- オプション・先物:デリバティブ商品の取扱い。
- リサーチレポート:投資情報や分析レポートの提供。質と量を確認。
- 投資アドバイザリー:投資アドバイザーやコンサルタントの有無。
- ツールとアプリ:取引ツールやスマホアプリの使いやすさ。
- インターフェース:ウェブサイトやアプリの操作性。
- 機能:リアルタイムの株価情報、チャート分析ツール、アラート機能など。
- システムの信頼性:取引が集中する時間帯でも安定して動作するか。
- カスタマーサポート:サポートの対応時間や対応方法(電話、メール、チャット)。
- 教育コンテンツ:初心者向けのセミナーやウェビナー、オンライン学習コンテンツ。
- トラブル対応:トラブルやクレームへの対応の評判。
- データ保護:個人情報や取引情報の保護対策。
- 二段階認証:ログイン時のセキュリティ強化策。
- 企業の評判:顧客レビューや業界の評価。
- 歴史と実績:会社の設立年数や実績。
- 現金プレゼント:新規口座開設時の現金プレゼントやキャッシュバック。
- 手数料無料期間:一定期間の取引手数料が無料になるキャンペーン。
- ポイントプログラム:取引に応じてポイントが貯まるプログラム。
- 提携サービス:提携先のサービスや商品の割引など。
- 一般口座、特定口座、NISA口座:自分の投資スタイルに合った口座を提供しているか。
- 長期投資 vs 短期投資:長期投資向きの手数料体系か、短期売買に適した取引環境か。
- リスク許容度:高リスク・高リターンを狙うか、安定した収益を目指すか。
これらの基準を総合的に考慮して、自分に最適な証券会社を選ぶことが大切です。
- 投資に使う資金を準備します。まずは余裕資金で始めるのが賢明です。
必要な資金額
- 株式投資の最低単位:日本株式の場合、多くの銘柄は100株単位での購入が必要です。例えば、1株が1,000円の銘柄であれば、最低でも10万円(1,000円 × 100株)の資金が必要となります。
- 証券口座の開設:多くの証券会社では、口座開設自体は無料ですが、取引を開始するには最低限の資金が必要です。
- 小額から始める:初心者の場合、最初は少額から始めることをお勧めします。例えば、10万円から50万円程度。少額であれば、失敗してもリスクが少なく、経験を積むのに適しています。
- 分散投資:分散投資を考えると、ある程度の資金が必要です。例えば、複数の銘柄に投資するために50万円から100万円程度を準備すると良いでしょう。
資金は多ければ多いほど有利なのか?
- 分散投資の可能性:資金が多ければ、多くの銘柄や資産クラスに分散投資することができます。これにより、リスクを分散し、リターンを安定させることができます。
- 手数料の効率化:取引手数料は一定額以下の取引に対して固定されることが多いので、大きな取引をすることで手数料の割合を低く抑えることができます。
- 機会の拡大:資金が多いと、IPO(新規公開株)や高価格の株式、さらには不動産投資信託(REIT)など、さまざまな投資機会にアクセスできるようになります。
- レバレッジの利用:証券会社によっては、資金が多いと信用取引やレバレッジを利用することができ、資産を増やすチャンスが広がります(ただし、リスクも増加します)。
- リスク管理の難しさ:大きな資金を管理するには高度なリスク管理が必要です。投資額が大きいほど、損失も大きくなる可能性があります。
- 心理的なプレッシャー:大きな金額を投資することで、心理的なプレッシャーが増え、冷静な判断が難しくなることがあります。
資金が少ない場合の投資戦略
- リスクが少ない:少額であれば、失敗しても大きな損失を出さずに済みます。
- 学習のチャンス:少額投資で経験を積み、投資の基本を学ぶことができます。
- 簡便な管理:少額であれば、投資の管理が簡単であり、リスク管理もしやすいです。
- 積立投資:毎月一定額を積み立てて投資することで、時間をかけて資産を増やす方法です。ドルコスト平均法を利用することで、価格変動のリスクを軽減できます。
- インデックスファンドやETF:少額から始められ、分散投資が容易な投資信託やETFを利用することができます。
- ミニ株や単元未満株:証券会社によっては、100株単位でなく、1株から購入できるサービス(ミニ株や単元未満株)を提供しているところもあります。
資金の準備に関するアドバイス
- 緊急資金を確保:投資に使う資金とは別に、生活費や緊急時のための資金を確保しておくことが重要です。
- 余裕資金で投資:生活に必要な資金や短期的に使う予定のあるお金を投資に回さないようにしましょう。投資は長期的な視点で行うべきです。
- 定期的な見直し:資金の状況や市場の動向に応じて、投資計画を定期的に見直し、調整することが大切です。
これらのポイントを踏まえて、自分に合った投資資金の準備を進めてくださいね。
取引開始
実際の取引を始めてみましょう。小額から始めて、少しずつ経験を積んでいくのがポイントです。自分の予想より株価が下落してしまう可能性もあります。その時に分析できるように、自分の心理状態をメモしておきましょう。どんな心理状態の時に負けてしまうのか、冷静に分析する事で、その後の勝利にきっと役立つハズです。
モニタリングと調整
定期的にポートフォリオを見直し、必要に応じて調整します。市場の動向や企業の業績をチェックすることを忘れずに。
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