妊婦の皆さんが心配する事と言えば、やはり、お腹の中の赤ちゃんの健康と栄養ですよね。できれば赤ちゃんの健康のために良いとされる栄養素を摂ってあげたいと思うのが親心です。しかし、忘れてはいけないのが「健康な赤ちゃんを産むには親が健康である事が必須」である事です。
これは親にプレッシャーを与えるつもりで言っているワケではなく、子どもの健康を考える事が大切なのと等しく、あなたの健康ももちろん大切であるという事です。自分の体に優しく、大切にする事は、お腹の中の赤ちゃんを大切にする事と同じです。
体に良い物を摂取していても、量が不足していると効果は見込めません。そのため、妊娠初期から〜妊娠後期まではどんな栄養素を摂取するべきなのか?また、どのくらい摂取すれば良いのかがわかります。
この記事を読めば母子ともに必要な栄養素や摂取量などが丸わかりの完全ガイドです。
妊娠中に必要なたんぱく質と栄養バランス
生き物の体を作る栄養素であるタンパク質。ママが生きて行くうえでも重要な栄養素であり、お腹の中の赤ちゃんにとってもモチロン重要な栄養素です。そのため、1日の摂取目安量を厚生労働省が定めています。
さらに妊娠初期から〜妊娠後期までで必要なタンパク質摂取量が違います。※必要量は別の章にて解説します。
また、タンパク質ももちろん重要なのですが、
- 葉酸
- 鉄
- カルシウム
- マグネシウム
上記④つが重要なため、一般の人より摂取目安量がやや多く設定されています。
妊娠初期におけるたんぱく質と栄養の重要性
妊婦においてタンパク質は、自身の体だけではなく胎児の体を形成するうえでも重要となる栄養素です。
妊娠初期は一般の時と同じタンパク質摂取量で問題はありません。一般女性のタンパク質摂取量目安が50g/1日となります。
摂取目安に全然足りない方は、自分に可能な方法で摂取する事を目標にすると良いでしょう。
妊娠初期はビタミンAや葉酸などのビタミンが重要であり、さらに、鉄やマグネシウム、カルシウムと言ったミネラルも重要となってきます。
妊婦におすすめのたんぱく質食品
良質なタンパク質を多く含む食材はたくさんあるため、ここで紹介します。
- 鶏肉
- 豚肉
- 牛肉
- 大豆
- 卵
- 魚(ツナ・サケ・サバ…など)
- 乳製品(牛乳・チーズ)
などですね。主に生き物のお肉から摂取すると効率がよいです。お肉ならどの部位を食べても大体タンパク質が多く含まれています。
ただ、妊娠中はホルモンバランスが乱れやすく体調を崩しやすいorつわりなどがあり、食べられる物が限られてくるなどの可能性があるため、自分が食べられる食品から摂取する事。また、無理して食べなくても大丈夫です。可能な範囲で摂取しましょう。
栄養不足がもたらす影響と注意点
母親が太る事を恐れてエネルギー摂取を過剰に減らしてしまう事もあるようです。赤ちゃんに栄養が足りなくなると思うかもしれませんが、妊娠初期の赤ちゃんは卵黄嚢(らんおうのう)から栄養をもらっているため、栄養不足になる可能性は低いです。
しかし、元々痩せ型の方がさらにエネルギーを制限してしまうと栄養不足のリスクが高まり、未熟児などが産まれやすいとの見解もあるようです。
エネルギー摂取や栄養の摂取を過剰に減らしてしまうと、出産時に大量のエネルギーを消費するため、耐えられない恐れも出てきます。そのため、食事量を過剰に減らす事はしないようにしましょう。
妊娠中のカロリー制限などは産婦人科の先生などに相談しながら正しく行いましょう。
たんぱく質の必要量と適切な摂取量
妊婦のタンパク質必要量の目安は妊娠初期(〜13週6日)妊娠中期(14週0日〜27週6日)妊娠後期(28週0日〜)によって違います。イメージとしてはお腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれて必要量が増加してくるイメージです。
このタンパク質が母体の健康とお腹の中の赤ちゃんの健康に関わってくるため、不足しないように可能な範囲で積極的に取り入れて行きましょう。
妊婦の1日あたりのたんぱく質必要量
先ほどの章でも述べたように、妊娠初期〜後期で必要量が違うため、それぞれ記載していきます。
妊娠初期の必要量は+0gであり、非妊娠時と同じです。そのため、1日の必要量目安(50g/1日)を摂取出来ていれば何の問題もありません。
妊娠中期になってくるとお腹の中の赤ちゃんが大きくなってきている事に伴い、必要量も微量ですが増加します。+10g程度なら食事で補給する事も十分に可能な範囲です。
妊娠後期になってくると非妊娠時よりも+25g多めに摂取する事が推奨されます。やはり赤ちゃんが大きくなってくると必要になるタンパク質の量も増加するためです。25gと言えば、コンビニのサラダチキン一つ分です。
このように妊娠初期〜後期までで必要なタンパク質摂取量が違います。しかし必ず摂取しなければダメといった話ではなくあくまで推奨量のため、可能な範囲での摂取をオススメします。
たんぱく質不足が妊婦と赤ちゃんに与える影響
まず母体への影響ですが、タンパク質は人体の20%を構成しています。(水70%、その他10%)
タンパク質の役割は、細胞の構成や細胞の修復など、人体の様々な場所で使用されており、爪、髪、肌などもタンパク質が主成分です。そのため、母体のタンパク質が不足すると爪、髪、肌がボロボロになり、老けた印象を持たれてしまいます。
続いて気になるのが胎児への影響です。タンパク質摂取量が極端に低かった場合、コミニュケーション能力(話す・聞く)微細運動(指先で物を掴む)問題解決能力(手順を考えて行動する)の発育に遅れが出るとの報告があります。(3歳児)
※参照:山梨大学https://www.yamanashi.ac.jp/wp-content/uploads/2023/01/20230116pr.pdf
妊娠中のたんぱく質摂取の注意点
タンパク質が重要な事に間違いありませんが、タンパク質を摂取すれば摂取するほど母体や子どもにとって良い事だと言う研究結果はありません。
適量が1番体に良いです。
そのため、1日のタンパク質摂取量目安(女性)である50gに妊娠初期〜後期までのタンパク質摂取量目安を参考に摂取する事を心がけましょう。
※上記、【妊婦の1日あたりのたんぱく質必要量】の章にタンパク質必要量を記載
妊娠中のプロテイン摂取の手軽な方法
タンパク質摂取が母子に与える効果は先ほどの章である程度わかったと思います。「でも、つわりが…」や「食欲がなくて…」などの悩みも当然あると思います。
そんな方にオススメなのがプロテインです。
まずプロテインとは…プロテインとは日本語でタンパク質です。よく勘違いされている人が多いのですが、マッチョになるための薬だと思われている方も多いようですが、それは誤解です。
プロテインとは、人が生きて行くうえで重要な栄養素であるタンパク質を手軽・気軽に摂取するために様々な原料から作られた粉です。この粉を食品に混ぜて食べたり、水や豆乳に溶かして飲んだりする事でタンパク質を簡単に補給できます。補給できるタンパク質の量はメーカーや原料によって異なります。
このプロテインを活用する事で手軽にタンパク質を補給する事が可能です。
妊婦におすすめのプロテイン製品の選び方
プロテインは人が飲む物ですので、基本的に体に良くない物は入っていません。
しかし妊婦さんはお腹の中に子どもがいるため、人工甘味料や余計な添加物が入っている物は嫌だと言う人が多いかと思います。
そんな妊婦さんにオススメなのが「マタニティフード認定マーク」を取得しているプロテインです。
「マタニティフードとは妊娠に向けて準備を行なっている時期および
妊娠期から授乳期にある母体に配慮した食品のことをいう。」参照:日本マタニティフード協会(MFO)
home - 一般社団法人日本マタニティフード協会日本マタニティフード協会は、食の観点から妊産婦さんがより安心できる 出産育児環境の創出を目指しています。 特に、ご自身で...
マタニティフード認定マークがついているプロテインなどは妊婦さんに配慮されているため、安心して飲む事ができます。
妊婦さんにオススメのプロテインが知りたい方は別の記事を参考にして下さい。【私にはどのプロテインが合ってる?】種類別オススメプロテイン7選
プロテイン摂取のメリットとリスク
プロテインのメリットと言えばやはり、手軽かつ簡単にタンパク質を補給できる事でしょう。
なお、プロテインの種類によっては鶏胸肉などのお肉からタンパク質を摂取するよりも、プロテインから摂取した方がコスパが良い場合もあります。
最近のプロテインはタンパク質だけでなく、腸内環境を整える乳酸菌や、タンパク質を分解・吸収するために必要なビタミンBなども配合されており、追加でサプリメントなどを購入しなくても一袋で必要な栄養素を補給できるようになっています。その分価格は上がりますが、必要な栄養素が全て含まれていれば妥当な金額だと思います。
プロテインに存在するリスクといえば、まずはアレルギーです。プロテインの原料は【牛乳由来・大豆・えんどう豆】などが主流なため、アレルギーで大豆のプロテインが飲めなかったりするのですが、大豆がダメなら牛乳、牛乳がダメならえんどう豆など、選択肢が多いため、アレルギーがあるためプロテインが飲めないなどは、可能性としては低いでしょう。
次に考えられるリスクは過剰摂取のリスクです。基本的にプロテインは、ただのタンパク質なため、少々量を多く摂ったとしても副作用などはありません。一日のタンパク質摂取量目安が60gだったら場合に65g〜100g摂取してしまったとしても全く問題ありません。ただ、極端に多量(1日1,000gなど)を摂取するのは避けた方が良いでしょう。多量に摂取したところで、効果は変わりません。
たんぱく質を手軽に摂取する間食と朝食のアイデア
タンパク質を間食で取り入れるなら、プロテインバー…と言いたい所ですが、意外と糖質が高いですので、あまりオススメできません。
オススメの間食は
などですね。もちろん塩分が高い物に関しては、食べ過ぎに注意です。
朝食でタンパク質を補給したいなら、シャケや納豆、味噌汁に豆腐を入れるなどが良いでしょう。朝からお肉はややハードルが高いですよね。
ですが、朝からそんなに作りたくない、または食べられないと言った方も多いのではないかと思います。そんな人は「バナナ一本(おにぎり)+プロテイン一杯」可能であればヨーグルトなども追加する事で炭水化物とタンパク質を補給できるためオススメです。
妊娠中に摂取したいその他の栄養素
妊娠中に摂取したい重要な栄養素はタンパク質だけではありません。
ビタミン・ミネラル全て重要なのですが、非妊娠時よりも多めの摂取を推奨されている栄養素は
- ビタミンA
- ビタミンD
- 葉酸
- カルシウム
- 鉄分
- マグネシウム
主にこの6つです。それぞれビタミンとミネラルに分けて効果や重要性を解説していきます。
妊娠中の鉄分、カルシウム、マグネシウムの重要性
役割: 妊娠中は血液量が増加し、赤血球の生成が必要になります。鉄分はヘモグロビンの生成に不可欠で、酸素を母体から胎児へ効率的に運搬します。
妊娠中の体は赤ちゃんの成長を支えるために、通常よりも多くの鉄分を必要とします。
重要性: 鉄分が不足すると、貧血を引き起こし、疲労感や集中力の低下につながることがあります。これが続くと、妊娠に伴う合併症のリスクも高まります。
役割: カルシウムは胎児の骨や歯の発達に必要です。また、神経の健康や筋肉の収縮、血液の凝固にも重要です。
妊娠中のお母さんの骨密度を保つためにも必要です。赤ちゃんが必要とするカルシウムを供給するため、母体のカルシウムストックが消費されることがあります。
重要性: カルシウムが不足すると、母体の骨が脆くなり、将来的に骨粗しょう症のリスクが高まります。また、胎児の骨の発達にも悪影響を及ぼす可能性があります。
役割: マグネシウムはエネルギー代謝や筋肉の機能、神経の健康に関与しています。妊娠中はストレスが多くなることがあり、マグネシウムはリラクゼーションを助ける役割も果たします。
骨の健康をサポートし、胎児の成長にも寄与します。
重要性: マグネシウムが不足すると、筋肉の痙攣や不安感、疲労感が増すことがあります。これらは妊娠中の快適さに影響を及ぼす要因となります。
妊娠中の葉酸、ビタミンAとビタミンDの摂取
役割: 葉酸は、細胞分裂やDNAの合成に必要不可欠なビタミンB群の一種です。特に妊娠初期の胎児の神経管閉鎖に関与しており、脳や脊髄の正常な発達を助けます。
重要性: 妊娠中に十分な葉酸を摂取することで、神経管欠損症などの先天性障害のリスクを低減できます。妊娠を計画している女性や妊娠初期の女性は、1日あたり400μgの葉酸を摂取することが推奨されています。緑葉野菜、豆類、全粒穀物などに多く含まれています。
役割: ビタミンAは視力、免疫機能、皮膚や粘膜の健康に寄与しています。胎児の成長と発達にも重要で、特に器官形成に関与しています。
重要性: 妊娠中のビタミンAの摂取は重要ですが、過剰摂取は胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。特に動物由来の食品(レバーなど)を多く摂取しすぎると、奇形のリスクが高まることがあります。推奨されるビタミンAの摂取量は1日あたり770μg(RAE)です。緑黄色野菜、果物、乳製品、卵などに含まれています。
役割: ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるため、骨や歯の健康を保つ役割があります。また、免疫機能にも関与しています。
重要性: 妊娠中は母体と胎児の骨の健康のために十分なビタミンDを摂取することが重要です。ビタミンDが不足すると、母体の骨密度が低下し、胎児の骨の発達にも影響を及ぼす可能性があります。推奨されるビタミンDの摂取量は1日あたり600 IU(15μg)です。日光を浴びることで体内で合成される他、脂肪の多い魚や卵、強化乳製品などからも摂取できます。
カフェインと食塩の摂取に関する注意事項
摂取の注意事項: 妊娠中はカフェインの摂取を制限することが推奨されています。過剰なカフェインは流産や早産、低出生体重のリスクを高める可能性があります。
一般的には、1日あたり200mg以下のカフェイン摂取が安全とされています。これは約1杯のコーヒーに相当しますが、他の飲み物(紅茶、緑茶、エナジードリンク)や食品(チョコレート)にもカフェインが含まれているため、トータルでの摂取量に注意が必要です。
代替案: カフェインを控えるためには、ハーブティーやカフェインフリーの飲み物を選ぶのも良いでしょう。妊娠中でも楽しめる飲み物はたくさんあります。
摂取の注意事項: 食塩(ナトリウム)の摂取は、妊娠中に注意が必要です。過剰な食塩摂取は、高血圧やむくみを引き起こす可能性があります。
妊娠中の推奨されるナトリウム摂取量は、通常の成人と同様に、1日あたり2,300mg(約1ティースプーン)以下ですが、妊婦の場合は個々の健康状態や医師の指示によって異なる場合があります。
塩分管理のポイント: 加工食品や外食には塩分が多く含まれていることが多いため、できるだけ新鮮な食材を使った自宅での調理を心がけることが大切です。
スパイスやハーブを使って風味を加えることで、塩分を減らしながら美味しい料理を楽しむことができます。
妊娠中は、食事の選択が母体と胎児の健康に大きな影響を与える時期です。カフェインや食塩の摂取に気をつけながら、バランスの取れた食事を心がけてくださいね。
妊娠中期・後期におけるたんぱく質の役割
妊娠中は妊娠中期(14週0日〜27週6日)と妊娠後期(28週0日〜)でタンパク質の摂取目安の量が違います。胎児が大きくなるにつれ、タンパク質の必要量も増加していくためです。
タンパク質の役割は初期〜後期になっても変化はなく、身体の細胞などを再生・修復・合成するための材料となります。そのため、良質なタンパク質をしっかりと摂取していくことが大事です。
妊娠中期のたんぱく質摂取のポイント
妊娠中期になるとタンパク質の推奨摂取量が10〜15gほど増加しますが、この程度ならタンパク質多めの間食などでも補給は可能です。
難しいようならプロテインの使用も考えましょう。
妊娠後期のたんぱく質と胎児の発育
妊娠後期になると胎児が大きくなるのに必要なタンパク質の量が増えるためタンパク質摂取量の目安は、非妊娠時に比べて+25gとなります。ここまでくると食が細い方や、お腹が圧迫されて食事を摂るのが大変な方もいらっしゃると思います。
そんな時は液体であるプロテインが手軽で便利になってきます。葉酸や鉄が配合されているオールインワンのプロテインもあるため何を飲んだら良いのか迷ってしまう方にはオススメです。
妊婦さん向けのプロテイン探しは別記事を参考にして下さい↓
【私にはどのプロテインが合ってる?】種類別オススメプロテイン7選
妊娠高血圧症候群予防のための栄養摂取
私の妻が妊娠中に【妊娠高血圧症候群予防】になりかけました。その時の食生活はジャンクフードがほとんどでした。外出してはマ○クのポテトやチキンナゲットなど…なぜか食べたくなるんだそうです。
そして産まれた子どももポテトやハンバーガーが大好きです。胎児からママに食べたい物を伝えてるんですかね?
それに非妊娠時よりも20kg程体重が増えてしまいました。さすがに産婦人科で注意されていたようですが…
話が逸れてしまいましたスイマセン。
高血圧症を防止するためには、【塩分を過剰摂取しない事】これに尽きますね。
1日の塩分摂取量は6.5g以下に抑えるのが理想です。どうすれば塩分の過剰摂取を防げるのか?考えてみましょう。
まず、食パンやインスタント食品、塩がついたお菓子や練り物なども塩分が高いため食べ過ぎに注意しましょう。できれば避けた方が無難です。
調味料はなるべく減塩の物を使用したりする事でリスクを軽減できます。
さらに味付けはコショウやにんにく、ハーブや出汁など工夫をする事で薄味も解決できるため、味付けの研究してみるのも面白いでしょう。
栄養バランスを考慮した食事プラン
サプリメントやプロテインが大変便利なのはわかりますが、栄養素はなるべく食事から摂りたいものです。しかしどういった食事プランを組めば良いのかわからない方も多いと思いますので解説したいと思います。
妊娠中の主食や間食の選び方
主食は(米・麺・パン)などが主流です。麺類と言ってもさまざまで、蕎麦やうどん等は主食としても優秀です。トッピングやおかずを考えればバランスの良い食事が摂れるでしょう。
お米ももちろん日本人にとって忘れてはいけない主食です。白米と玄米がありますが、栄養素で選ぶなら白米<玄米で玄米に軍配が上がります。玄米なら葉酸、鉄分、食物繊維、カルシウムにマグネシウムと、妊婦に必要な栄養素がたくさん含まれているため、玄米を食べられる方は玄米を選択するのが良いですが、匂いや食感が苦手な方もいますので、苦手な方は無理をしないようにしましょう。
パンは食塩の使用量がやや多いため3食パンなどにならないように気をつけましょう。特に菓子パンや惣菜パンはカロリーも高いため注意が必要です。
間食でカロリーが高い物ばかりを選びすぎると体重が増えすぎてしまうためオススメの間食は
- 果物入りゼリー
- 果物
- ドライフルーツ
- ヨーグルト
- 小魚チップス
果物はビタミン・ミネラルが補給でき、小魚はカルシウムが補給できるため、オススメです。もちろんどれも食べ過ぎには注意が必要なため、適量を守るようにしましょう。
妊婦におすすめの栄養豊富なレシピ
妊婦さんの体に優しく、栄養豊富で美味しいレシピを掲載しているサイトをご紹介しますので、献立の参考にしてみて下さい。
AJINOMOTO(味の素)
cookpad(クックパッド)
妊活・妊娠初期の葉酸対策をしたいレシピ 全1174品
サイトによっては妊婦さん向けのスイーツなどもあります。中には食べ応えのあるものもありますので献立を組む参考にしてみて下さい。
妊婦の体重管理と健康維持のための栄養戦略
妊婦が体重管理(食事管理)をする事は大変重要な事です
妊婦高血圧症も怖い病気ですが、妊婦が肥満になってしまうと妊婦糖尿病のリスクも上昇します。
妊婦糖尿病にかかってしまうと胎児の健康にも悪影響を及ぼします。最悪の場合、死産・流産の可能性も高くなりますので、そうならないためにも食事はバランス良く食べるよう心がけましょう。
BMIに基づく妊娠中の適切な体重増加
まずBMIと良く聞きますが、何なのかわかる人は少ないと思いますので一応ご説明しておきますと、(BMI=肥満度)の事であり、この数値によって(痩せ・普通・肥満)の3種類を判定できます。
計算式は[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]です。
簡単に計算できるサイトのURLを載せておきますので、よかったらどうぞ
このBMIの数値が25以上あると「肥満妊婦」となり、さまざまな病気のリスクが上昇します。
非妊娠時のBMI | 体重増加量の推奨量(妊娠期間中) | |
痩せている | BMI18.5未満 | 9〜12kg |
普通 | BMI18.5〜24.9まで | 7〜12kg |
肥満 | BMI25以上 | 個別対応 |
妊娠中期〜妊娠後期までの1週間あたりの推奨体重増加量は、痩せ・普通体型で(0.3kg〜0.5kg)が基準のようです。
体重の増減に関しては、増えすぎても少なすぎても様々なリスクがあります。
普通体型の方で体重増加量が12kg〜15kgだった場合、低出生体重児を出産するリスクが有意に低くなりますが、巨大児を出産するリスクなどが上昇します。
痩せ型の方で体重増加量が9kg未満だった場合、低出生体重児を出産するリスクが有意に高くなると厚生労働省も報告しています。
痩せ・普通体型の方は体重増加推奨量を目安に体重の増加量に注意し、食事量をコントロールして行きましょう。
栄養バランスの取れた食生活と運動
栄養バランスが取れている食事は母子共に重要であるため、妊婦さん向けのレシピを掲載しているサイトを参考に献立を考える事で、悩むことは少なくなるでしょう。レシピを掲載しているサイトをいくつかピックアップしますので、参考にしてみて下さい。
もし、妊婦さん向けの献立に悩んでいるようなら参考にして下さい。
食事と同じく大切なのが、妊婦さんの運動です。運動する事に皆さん不安があるかもしれません。良く聞くのが「妊娠初期で流産しないか心配」との声をよくお聞きするのですが、実は妊婦さんの運動は推奨されています※激しい運動は推奨されていません。
推奨される理由は、気分転換やストレス発散、体重管理の観点からも妊婦の運動は推奨されています。しかし運動を行うにしてもいくつか条件があるため、確認が必要です。
- 母子の条件
- 1)現在の妊娠が正常で,かつ既往の妊娠に早産や反復する流産がないこと。
- 2)単胎妊娠で胎児の発育に異常が認められないこと。
- 3)妊娠成立後にスポーツを開始する場合は,原則として妊娠 12 週以降で,妊娠経過に異常がないこと。
- 4)スポーツの終了時期は,十分なメディカルチェックのもとで特別な異常が認められない場合には,特に制限しない。
- 運動の環境
- 1)真夏の炎天下に戸外で行うものは避ける。
- 2)陸上のスポーツは,平坦な場所で行うことが望ましい。
- スポーツ種目
- 1)有酸索運動,かつ全身運動で楽しく長続きするものであることが望ましい。
- 2)妊娠前から行っているスポーツについては,基本的には中止する必要はないが,運動強度は制限する必 要がある。
- 3)競技性の高いもの,腹部に圧迫が加わるもの,瞬発性のもの,転倒の危険があるもの,相手と接触した りするものは避ける。
- 4)妊娠 16 週以降では,仰臥位(仰向け)になるような運動は避ける。
【参照】日本臨床スポーツ医学会 産婦人科部会 妊婦スポーツの安全管理基準より
https://www.rinspo.jp/files/proposal_11-1.pdf
このように妊婦さんが運動するには軽い有酸素運動がオススメであり、運動を行う時間帯は10時〜14時がベストであると書かれています。
詳しく知りたい方はURLも載せておきますので調べてみて下さい。
特定の時期や状況に応じた栄養摂取の工夫
妊婦さんは胎児の成長に伴って必要なエネルギー量や栄養素の量などが変化してきます。
そのため、栄養補給する際は工夫しながら進めていく事が重要になります。
妊娠初期における栄養不足の予防策
妊娠初期は個人差はありますが、つわりが妊娠5週目ごろ〜始まります。つわりのタイプも様々で、たくさん食べるつわりや、全然食べられないつわり、いっぱい寝るつわりなど個人によって差があります。
食べられないつわりの場合に、無理に食べようとして吐いてしまいキツイ思いをするかもしれません。しかし無理に食べようとすると母体への精神的な負担が大きいため無理はせず、食べられる時に食べられる物を食べましょう。病院の先生や看護師さんに相談する事で精神的負担も和らぎますので、オススメです。
どうしても栄養素の事が不安なようでしたら、オールインワンのプロテインを飲む事でバランスの良い栄養素を摂取できるためオススメです。
【私にはどのプロテインが合ってる?】種類別オススメプロテイン7選
妊娠後期のエネルギーと栄養素の適正管理
自分でエネルギーや栄養素の管理をする上で、とても楽な方法があるため、ご紹介しておきます。
エネルギー・栄養素管理は「あすけん」のアプリを使用すると簡単で続けやすいです。少しお金がかかってしまいますが、母子の健康を考えたら、お金を払う価値があると思います。
あすけんHPのURLを掲載しておきますので、気になる方はどうぞ。
妊婦が直面しやすい栄養関連の病気とその予防
- 妊娠中は鉄分の必要量が増加しますが、摂取が不十分だと貧血になることがあります。これにより、疲労感やめまいを感じやすくなります。
- 妊娠中に血糖値が異常に上昇することがあります。これが放置されると、母体や胎児にさまざまなリスクをもたらします。
- 妊娠中は赤ちゃんの骨や歯の発育にカルシウムが必要です。カルシウム不足になると母体の健康にも影響が出ることがあります。
- ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるため、妊婦にとって重要です。欠乏すると骨の健康に影響を及ぼします。
予防法
- 鉄分やカルシウム、ビタミンDが豊富な食品を積極的に摂取しましょう。例えば、赤身の肉、ほうれん草、乳製品、魚などが効果的です。
- 妊娠中は定期的な産婦人科の診察を受け、血液検査や尿検査を行うことで、早期に問題を発見できます。
- 適度な運動は血糖値のコントロールや体重管理に役立ちます。ウォーキングや妊婦向けのエクササイズがおすすめです。
- 必要に応じて、医師の指導のもとで鉄分、カルシウム、ビタミンDのサプリメントを取り入れると良いでしょう。
- 妊娠中は心身のストレスにも気を付けましょう。リラックスする時間を持つことが大切です。
妊娠は素晴らしい体験ですが、同時に身体が大きな変化を迎える時期でもあります。しっかりとした栄養管理で、母体と赤ちゃんの健康を守っていきましょう。
まとめ
妊婦さんが気をつけなければいけない事は、
- 必要なタンパク質や栄養素とエネルギーを食事で補給する事。
- 補給する方法は食事が難しければ、プロテインやサプリメントを活用する
- 体重の痩せすぎに注意、増えすぎにも注意する。
- 運動は条件を確認して行うこと。
母子ともに健康な出産をお祈りしております。
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